パートタイム労働者の賃金(2017年8月30日掲載)

2017年8月30日掲載

パートタイム労働者の賃金(PDF:360KB)

− 時間当たりは増加が続く −
失業率低下とともに増加が続き、2017年第2四半期(4~6月平均)2.6%増

 図1 パートタイム労働者の時間当たり賃金(きまって支給する給与)の増減率と完全失業率
-2010年第1四半期~2017年第2四半期-

2010年以降について、パートタイム労働者の時間あたり賃金の増減率と完全失業率(季節調整値)の推移が折れ線グラフになっています。2011年以降、パートの時間当たり賃金の上昇が続き、その上昇幅は拡大し、2017年第2四半期には前年同期比2.6%でした。失業率は低下し、このところ3%前後の水準で推移しています。

資料出所: 厚生労働省「毎月勤労統計調査」、総務省「労働力調査」

注1:
時間当たり賃金の増減率は、毎月勤労統計調査による各月のきまって支給する給与指数を総実労働時間指数で除して四半期平均し、その対前年同期増減率(%)をとったもの(最後に四捨五入で小数点以下第1位までの値とした)。
注2:
完全失業率は、労働力調査による各月の完全失業率の季調値を四半期平均したもの(四捨五入して小数点以下第1位までの値とした)。
注3:
偶数年第1四半期に縦線を引いた。

図1のデータ(月別含む)(Excel:49KB)

参考1 月間賃金の動き

同じ期間の月間賃金(きまって支給する給与)の動きは次の図のとおりである(四半期平均)。パートタイム労働者の月間賃金の増減率は時間当たり賃金の増減率と比べ変動が大きく、時間当たり賃金でみた場合に現れる傾向が必ずしもはっきりしない。この原因のひとつは、月間の労働時間数が暦の影響(例えば、土曜、日曜の数)などで動くと、時間給の多いパートタイム労働者の月間賃金額も動くことであろうと考えられる。なお、この図には、一般労働者(フルタイム労働者)と全労働者の月間賃金の動きも併せて示してある。

図2 就業形態別にみた月間賃金の前年同期比増減率
- 四半期平均 2010年第1四半期~2017年第2四半期 -

パートタイム労働者、一般労働者、その両者を合わせた就業形態計について、月間賃金の前年同期比増減率を2010年以降折れ線グラフにしています。特に注目してもらいたいのは、パートタイム労働者の月間賃金です。図1にあるパートの時間当たり賃金に比べ、このところ低い伸びとなっています。

資料出所: 厚生労働省「毎月勤労統計調査」

注:
偶数年第1四半期に縦線を引いた。

参考2 月間賃金と時間当たり賃金の動きの関係

上でみたように、パートタイム労働者の時間当たり賃金(図1)と月間賃金(図2)の動きは一致していない。〔 月間賃金 = 時間当たり賃金 × 月間総実労働時間 〕であることを利用すると、前年同期比で見た時間当たり賃金や月間総実労働時間の増減率が月間賃金の増減率にどの程度寄与しているかをみることができる。それが次式で、実際の動きを図示したものが図3である。

月間賃金の増減率= 時間当たり賃金の増減率+月間の総実労働時間の増減率

図3 月間賃金前年同期比増減率の要因分解
−2010年第1四半期~2017年第2四半期−

2010年以降について、パートタイム労働者の月間賃金の前年同期比が折れ線で表示されています。それと重ねる形でパートタイム労働者の時間当たり賃金の増減率と、総実労働時間数の増減率がそれぞれ青色の棒、緑色の棒で積み重ねグラフで表示されています。時間当たり賃金の増減率と総実労働時間の増減率を足し合わせると、折れ線で示した月間賃金の増減率になることがみえるようになっています。2013年以降は賃金が増加する一方で労働時間が減少したことから、月間賃金が時間当たり賃金ほど増加していないことがわかります。

資料出所 厚生労働省「毎月勤労統計調査」

2011年以降、時間当たり賃金の増加が続いているが、2013年以降は労働時間が減少している。月間賃金の伸びは、労働時間が減少している分だけ、時間当たり賃金の伸びより低くなっていることがみてとれる。時間当たり賃金増減率の青の棒と総実労働時間増減率の緑の棒を足し合わせると、赤の折れ線で示された月間賃金の増減率となる。

参考3 長期で見た場合

毎月勤労統計調査でパートタイム労働者の賃金の増減率がわかる1994年以降について、時間当たり賃金の動きを失業率と併せてみると、下図のとおりである。点線で囲んでいる失業率が低下した期間は、時間当たり賃金が増加していること、しかも増加幅が拡大していることがわかる。失業率が低下しているとき(=労働力の需要が高まっている)には、パートについても労働力を確保するため、賃金を引上げる動きが活発になることがグラフに表れているとみられる。

図4 パートタイム労働者の時間当たり賃金の増減率と完全失業率
-四半期平均 1994年第1四半期~2017年第2四半期-

このグラフは1994年から今年の第1四半期までの期間について、パートタイム労働者の時間当たり賃金の前年同期比増減率と失業率(季節調整値)を折れ線グラフにしたものです。2003年後半から2007年末までの期間と、2011年から現在までの期間は、失業率の低下が進むかたわらでパートタイム労働者の時間当たり賃金が上昇していることがグラフでみてとれます。
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